ストック型施策には明るい兆し:保険法人として役割発揮、期待に応えたい
新年あけましておめでとうございます。
皆様ご存知のとおり、昨年は政界において民主党への政権交代が実現され、新政権への期待が大きく取りざたされました。しかしながら、一昨年のサブプライムローン問題に端を発した世界的な金融不安、消費低迷の影響により、依然として住宅業界を取り巻く環境は冷え込んでおり、住宅着工件数においては09年度上半期38万4175戸(前年同期比33.9%減少)と、上半期としては過去最低を記録し、いまもなお上昇傾向は見えてきません。
このような状況下、昨年10月1日より住宅瑕疵担保履行法が本格施行となりました。この法律は、住宅事業者に資力確保のため、保証金の供託または保険加入が義務付けられるというものです。わたしたち住宅あんしん保証では、この制度施行にともなう混乱や検査渋滞を回避すべく、取次店ネットワークの拡充および検査機関との連携強化による検査員の全国的な配置完備により、年間約40万戸の引き受け体制を整えております。また来たる3月31日には、住宅事業者が許可行政庁に対して資力確保の状況を報告する届出基準日を迎えます。住宅事業者にとっていままで経験したことのない作業が発生し、混乱も予想されます。そんななか住宅あんしん保証では、住宅事業者が適切かつ円滑に手続きできる体制を整えるとともに、きめ細かい支援を実施してまいります。
逆風が続く住宅業界ですが、明るい兆しも見えてきております。国土交通省からは住宅に関する「ストック型社会」の構築に向けた新施策が数々打ち出されています。特に住宅の長寿命化、既存住宅流通の活性化、環境関連の制度がクローズアップされ、既存住宅・リフォーム工事にかかる保険制度、住宅履歴情報の蓄積・活用、住宅版エコポイント制度、と住宅瑕疵担保責任保険法人である住宅あんしん保証ならびに取次店ネットワークに求められる役割と期待がますます高まっていることを感じずにはいられません。
住宅あんしん保証は今年、「瑕疵保険(あんしん住宅瑕疵保険)」をはじめとして、「完成保証」「工事保険(あんしん・とくとく倶楽部工事保険)」「住宅ローン(あんしんフラット35)」といった商品・サービスの競争力をいままで以上に高めてまいります。またこれらに加え、新制度に向けた透明性のある情報をいち早くお届けすることで、皆様からのより一層のご支持をいただけるよう「住宅業界のトータルサービス企業」を目指し邁進してまいります。
住宅あんしん保証は非常に若い会社です。しかしながら「喜んでもらえる」「満足してもらえる」「選んでよかったと思われる」会社を目指す情熱を持った社員ばかりです。皆様方からの温かいご支援、またときには厳しいご意見を頂戴しながら、それらを社員のエネルギー源とし、さらなる飛躍を遂げる1年にしてまいりますので、引続きご期待ください。最後に皆様の倍旧のご支援をお願い申し上げまして、新春のごあいさつに代えさせていただきます。
昨年10月1日から住宅瑕疵担保履行法により、新築住宅を引き渡す事業者には「住宅瑕疵担保責任保険の加入」または「保証金の供託」による資力確保が義務付けられました。
同法の資力確保措置では、保険証券と同時に発行される付保証明書を施主・発注者に交付することが定められています。また年2回の基準日(3月31日と9月30日)から3週間以内に資力確保の状況を許可行政庁に報告することが義務付けられており、平成21年10月1日〜平成22年3月31日に引き渡した新築住宅は、4月21日までに資力確保の状況を届け出る必要があります。
多くの事業者様に「あんしん住宅瑕疵保険」にお申し込みいただいておりますが、保険証券の発行申請はもうお済みでしょうか。これを忘れていると資力確保義務を完了したことになりません。「あんしん住宅瑕疵保険」の申し込みを行い、引き渡しも完了しているが、保険証券の発行申請をまだしていない事業者様は、至急手続きをお済ませください。

【あんしん かわら版】
「MJを見よ!」

「THIS IS IT」はもうご覧になっただろうか?私にとっては2009年に衝撃を受けた最たるものが、この映画だった。言わずもがなだが、これは昨夏ロンドンで公演されるはずだったマイケル・ジャクソン(MJ)のラストツアーのリハーサルを追ったドキュメンタリー映像である。
知人があまりに熱心に薦めてくれるので観に行ったものの、それまでMJには何の興味もなかった。6月25日に世界中を駆け巡った彼の訃報にも特別な感慨を抱かなかったほどに。が、MJのダンス・歌・愛情にはそんな無関心な人間をも変えてしまう力がある。この映画は、名建築と同じでどんな言葉を並べてもその興奮と衝撃を伝えることはできない。ひとつだけいえるのは、世代や職業、立場を飛び超えて、だれもが勇気とアイデアをもらえるということだ。1月27日にそのDVDが発売される。すべてのひとがこの映像を観てくれることを心から願う。
「住宅の情報問屋」めざし信頼性・透明性ある情報提供も
住宅あんしん保証は2009年12月16日、取次店・株主連絡会を開催し、同社取次店や検査機関など214人が参加する盛り上がりをみせた。今期(第11期:09年6月〜10年3月)の中間報告として、住宅瑕疵担保責任保険の「あんしん住宅瑕疵保険」が好調に推移していることを発表した。
同社の保険商品などを取り扱う取次店数は前期の156社から237社へと大きく伸長。保険申込窓口1035カ所、保険募集人数6900人とサポート体制も大幅に強化した。さらに、検査体制も増強。現場検査員数3285人を配備することで、約43万5000戸の検査を可能にした。これについて同社・梅田一彦副社長は「検査体制は万全。まだまだ余力がある」と自信をのぞかせた。届出事業者数は、09年11月末時点で1万2786社に。09年5月末時点から比較すると約4500社増の伸びを示した。
「あんしん住宅瑕疵保険」の受付実績は、09年11月末時点で3万7975戸(申し込みベース)。また、完成保証や地盤保証についても「半期で昨年1年間の実績に匹敵する引き受け件数があった」としている。同社・峯村榮社長は「瑕疵保険契約件数は右肩上がりに推移しているが、我々のターゲットラインは高く、まだまだこれから。『住宅あんしん保証を選択して良かった』と満足していただけるように、他社に先駆けた質の高い商品・サービスの開発・提供を着実に迅速に行っていきたい。1にサービス、2にサービスの心構えで、『サービス第一』を掲げて邁進していく」と話した。
さらに今後は「住宅の情報問屋をめざす」と宣言。今春から新たに情報サービス機関として住宅履歴情報サービスを開始することを発表し、「瑕疵保険・完成保証・地盤保険といった商品にとどまらず、事業者(工務店・ビルダー)や取次店のお役に立てる信頼性・透明性・敏速性のある情報を発信していきたい」と述べた。

政府の緊急経済対策に、高性能住宅の取得を促進する制度「フラット35S」の金利の時限的引き下げが盛り込まれた。予算規模は、住宅融資保険の保険料率引き下げと合わせて4000億円と巨額に。12月15日に閣議決定した2009年度2次補正予算案に計上され、通常国会での審議を経て成立する見通しだ。
対策の具体的な内容は、次世代省エネ基準を満たす住宅などを対象としたフラット35S・10年タイプと、長期優良住宅のようにさらに高性能な住宅を対象としたフラット35S・20年タイプで、それぞれの金利の引き下げ幅を現行の0.3%から1%に拡充するもの。適用基準は現行の制度から変更なし。引き下げ期間は、どちらのタイプであっても一律10年間とする。適用の開始時期は「予算成立後速やかに」(国交省担当)とし、1月中にも開始される見通し。適用期間は、2010年末までの約1年間という時限措置となる予定。

この金利引き下げ措置が実現した場合、どのくらい得になるのかを試算した[上記表]。
金利2.57%で、借入金3000万円、償還期間を30年間、元利均等払いとした場合、通常のフラット35だと支払い総額は約4310万円、現行のフラット35Sだと10年タイプで約4220万円、20年タイプで約4160万円だ。これに対し、当初10年1%引き下げ措置を適用すると、フラット35Sを借りた場合の支払い総額はそれぞれ約210万円少なくなり、10年タイプで約4010万円、20年タイプなら約3950万円となる。
通常のフラット35と比べると、最大で約470万円もの差が住宅ローン金利だけで発生する。これに「住宅版エコポイント制度」や、長期優良住宅ならばさらに税制優遇効果が加わり、相当な負担軽減となる。こうした措置がエコハウスに対する大きな追い風になると考えられる。一方、住宅市場の冷え込みは単純な「買い控え」のためだけではなく、住宅ローンが借りられず、買いたくても家を買えない人が増えているためとの指摘もあり、効果は限定的とする声もある。
新築は次世代基準レベルで30万円 窓の断熱化は1カ所1.5万円
景気浮揚、エコハウスやエコリフォームの認知・普及への期待からいま注目を集める「住宅版エコポイント制度」。昨年12月15日に閣議決定された2009年度2次補正予算案に1000億円が計上され、大枠のしくみが固まった。1月にも事業の実施事務局を公募する。基本的な考え方は現行の省エネ家電などを対象としたエコポイント制度と同じ。省エネ性能の高い住宅の新築や省エネ改修に対し、工事ごとに一定のポイントを発行する。
住宅版エコポイント制度の対象は、原則として補正予算成立日以降に工事が完了し、引き渡しが行われる住宅。工事の開始時期は、新築の場合は緊急経済対策が閣議決定された2009年12月8日以降に着工されたものとし、リフォームに関しては10年1月1日以降の着工物件とする。
求められる省エネルギー性能の水準は「工法(構造)」、また「新築」「リフォーム」の別によって異なる。新築の場合、木造住宅は次世代省エネ(平成11年)基準を満たすこと。それ以外の工法(RC造など)は、09年の改正省エネ法で導入された建売住宅供給業者が対象の、いわゆるトップランナー基準(総合省エネ基準)に従う。このトップランナー基準は、次世代省エネ基準よりも10%程度省エネレベルが高く、給湯器などの設備を含めた総合的な省エネ性能で判断される。
リフォームの場合は、基本的に次世代省エネ基準のクリアが求められる。ただし住宅全体の断熱改修が必須となるわけではなく、窓の断熱改修、ガラスの取り換え、外壁・天井などの断熱化といった部位ごとの改修でもいい。また同時にバリアフリー改修を行う場合は、ポイントが加算される。新築・リフォームのいずれも、適正な工事が行われたかどうかのチェックは不可欠。確認方法として、新築の場合は、たとえばフラット35Sの適合証明や省エネラベリング制度の第三者評価の活用などがベースとなる予定だ。また長期優良住宅の認定や性能表示制度の性能評価も活用できる。リフォームは、メーカーの発行する性能証明書や工事証明書、工事写真などで確認する。

ポイントの付与数は「新築」「躯体の断熱化」「開口部の断熱化」など工事の内容によって区分し、細かな工事金額や工事面積には関係なく設定する予定。現段階では、新築に1戸あたり30万円相当のポイント、省エネ効果が高いといわれる窓改修に1カ所あたり1万5000円相当のポイントを付与する方向で検討中。10カ所の窓を改修すれば、15万円相当のポイントが付与されるかたちだ。
省エネ性能の高い住宅を新築することで、金利の引き下げ幅が拡充(0.3%→1%)された「フラット35S」や税優遇などをエコポイント制度と併用すれば、数百万円のコストメリットが受けられる。なお、長期優良住宅業促進事業や先導的モデル推進事業との併用はできない。リフォームについては、比較的容易な窓リフォームだけでも対象となるため、費用対効果のインセンティブが大きく「特需」が生まれる可能性がある。