検査・保証制度が商談を次のステップへと後押し 地域密着の事業展開を活かし、非住宅でも受注を拡大!

南大阪の貝塚・泉佐野を中心とした泉州エリアに密着することで支持を集め、展開を続けて、2024年で創業20周年を迎えた「昭和ハウジング泉州」。近年は、新築・リフォームをはじめとした住宅事業に加えて、木造の非住宅事業でも実績を重ねています。
地元の出身である代表の北村典也氏に、作り手としての安心にかける想いや非住宅分野の展開などについて、お話を伺いました。
1.昭和ハウジング泉州の家作り
―貴社が手掛ける住宅の特徴や家作りにかける想いをお聞かせください。
私は1990年に不動産の仕事を始めました。木造住宅、輸入住宅等、さまざまでしたが、2004年に独立してからはテクノストラクチャー工法(※)1本でやってきました。
住宅、そして、その構造はそこに住む家族の命を守ることが何よりも重要です。
まもなく木造戸建住宅の建築確認手続等の見直し、いわゆる4号特例が廃止されることにはなっていますが、かねてより同工法を採用してきた私達は、これまでも全棟で構造計算-許容応力度計算を実施し、2階建ての場合には耐震等級3を取得しています。少し割高にはなりますが、ハウスメーカーさんよりは価格を抑えることができます。
住み心地の良さや住む人のこだわりを表現した、世界に1つしかない家作りは、決して大きくはないですが、私達ぐらいの規模だからこそ丁寧に実現できると考えています。
※パナソニックが独自に開発した耐震住宅工法で、木と鉄を組み合わせた梁を用いる。耐震性、省エネ性等にも優れる。
2.非住宅事業に取組みはじめたきっかけ
―テクノストラクチャー工法にこだわった住宅に加えて、新たに非住宅にも取り組まれています。どのようなきっかけだったのでしょうか?
ホームページを見ていただくとわかるとおり、私達は外観もお洒落で、お客様のこだわりを実現した住宅を展開しています。あるとき、そうした住宅をご覧になった方から「家を建てたいので、土地を探してほしい」と相談があったのです。そして、そのご家族であるお父様からも「会社の用地を探している。ぜひ、お願いしたい」と相談が広がりました。それが初めての非住宅の物件だったと記憶しています。それ以降も、声をかけていただくことで受注が決まるようになりました。
つまり、受注の背景には、私達からの積極的な営業活動というよりも、むしろ、それまで地域密着で取り組んできたことから生まれた「繋がり」があるのです。
周囲を巻き込みながら前進
非住宅の物件を引き受けることは、未体験なこともあるので社員の中には不安もあったと思いますが、お客様の満足度は高いです。
確かに、不特定多数の人が出入りする建築物であれば、防火基準の遵守等、非住宅特有の対応が求められる等、取組みを始めてからわかったこともあります。
しかし、非住宅でもテクノストラクチャー工法を採用しており、相談できる体制もあります。学びながら、周囲を巻き込みながらやっています。
3.「あんしん建物検査・保証制度」導入のメリット
―実績を重ねていく過程で、非住宅木造建築物向け「あんしん建物検査・保証制度」を導入されています。同制度を知ったときはどんな印象を持ちましたか?
私達は中小企業なので、どうやったらお客様の安心を担保できるかを考えています。大手さんやゼネコンさんであれば経験も豊富で、信用もあるので、そうした心配はないでしょう。しかし、お客様にしてみれば、絶対に失敗したくはないし、何かあったときにはしっかりとフォローしてもらえる相手とでなければ契約できないと考えるのは当然です。
この検査・保証制度があれば「構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分」が担保されます。お客様に安心してもらうため、「これは使わなあかんな」と思いました。
高いハードル「信用問題」をクリアする
それまでは、とにかく“信頼関係”だけが頼りでした。紹介や縁故であれば「そんなことする人間や会社じゃない」とわかってもらえるのかもわかりませんが、そうではない一見のお客様には難しいでしょう。そもそも安心は相手が決めることですからね。
そういう意味では「法律上の義務はないですが、非住宅でも、こういう保証をつけますよ」と言えて、私達は胸を張って商売できます。
すると、お客様の心配を払拭できることによって“信用問題”という始めの高いハードルは一つなくなります。そうすれば、あとは価格提示等、どのような提案をするかといった対応に注力できます。
―制度の手続や現場検査について、心配や煩わしさはなかったですか?
現場からトラブル等の声はありません。そもそも日頃から行政の検査だけでは残念ながら不十分だと感じていました。
先ほども触れたとおり、私達は非住宅でもテクノストラクチャー工法を採用しています。この場合、テクノストラクチャー工法に対する厳しい検査があります。検査・保証制度の現場検査はそこまでではありませんが、いずれにしてもしっかりとした検査があるから、それが営業する上でも強みになります。
「許容応力度計算をしたうえで、さらに第三者による検査も受けています。他とは違うんですよ」という自負があります。手間はかかりますが、そこは私達の「要」なので今後も継続したいと考えています。
4.今後の展開
―これからの展開を教えてください。
現在、非住宅の物件は紹介による受注が中心です。その1棟1棟を確実に、実績として積み上げているところです。
これまでもいくらかの無理をすれば受注できたはずの物件もありましたが、コストメリットの見極めに加えて、私達の主戦場である南大阪、泉州エリアのお客様への対応が手薄になるようではダメだと思い、あえて引受けないという判断を下したこともあります。このエリアに根差した息の長い商売を目指していますから。
実績を更なる受注と営業に繋げる
建築家に依頼をすれば、見た目にもかっこいい、立派な建築物ができるのかもしれません。しかし、非住宅とはそうしたものばかりではありません。事務所1つをとっても「とりあえずスペースがあって、シンプルなだけ」というのではなく、私達が携わるなら、そこに何か一捻り、二捻り加えるような、差別化を図りたいですね。
近く着工が決まっている事務所もありますし、特定建設業許可も取得して、規模の大きい施設等も視野に入ってきています。今後は、ホームページ等でもそうした実績を掲載していき、「非住宅もできるんや!」とアピールしていきたいと考えています。
それによってさらなる受注が期待できますし、経験を重ねることで、社員も自信がつきますから、そうなれば積極的な営業活動にも弾みがつきます。
検査・保証制度も引き続き、採用する予定です。前述のとおり、これがあることによってお客様は安心されますから。これは私達にとって大きな武器になります。
新築住宅の着工が減少しても、少しずつ非住宅分野のウエイトを挙げてシェアを拡大することで、さらなる売上を確保できればと考えています。
株式会社昭和ハウジング泉州
所在地:〒597-0083 大阪府貝塚市海塚79番地
設立:2004年2月2日
2023年度パナソニックハウジングソリューションズ株式会社
全国ハウジングコンテスト躍進部門/全国ハウジングコンテストセールス部門/
近畿ハウジングコンテスト棟数部門/近畿ハウジングコンテストセールス先進住宅部門
いずれも1位を獲得。全国ハウジングコンテストにも入賞。
一般社団法人 住宅あんしん検査では、非住宅木造建築物向け「あんしん建物検査・保証制度」の資料請求や見積もりのご相談等を次のフォームより承っております。お気軽にお問い合わせください。