住宅省エネ2023キャンペーンー3省連携で、省エネリフォームを強力に支援ー(住宅あんしんニュースNo.270より)

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住宅省エネ2023キャンペーンー3省連携で、省エネリフォームを強力に支援ー(住宅あんしんニュースNo.270より)

1.脱炭素社会実現に向けた動き

 国土交通省、経済産業省、環境省は2022年12月27日、3省が連携で行う「住宅の省エネリフォーム支援」と国土交通省が行う「ZEH住宅の取得への支援」について、共通のホームページを開設した。
 「住宅省エネ2023キャンペーン」と銘打ち、創設された3つの補助事業「こどもエコすまい支援事業」「住宅の断熱性能向上のための先進的設備導入促進事業等(以下『先進的窓リノベ事業』)」「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金(以下『給湯省エネ事業』)」を連携させ、特に、住宅の省エネリフォームへの支援においては、各事業をワンストップで利用可能(併用可)にすることで、家庭部門の省エネを強力に推し進める。
 3省が連携して省エネリフォームを支援する背景には、脱炭素社会実現に向けた動きがある。2030年度のCO排出削減目標として、家庭部門では66%削減(2013年度比)が盛り込まれており、その排出量のおよそ半分を占めるのが冷暖房と給湯だ。【図1参照】重点的な取組みが求められている。
 住宅の熱の流出入に大きな影響を与える窓の高断熱化やCO排出を削減できる高効率給湯器の導入を補助することにより、既存住宅の省エネ化普及、促進を急ぐ。

【図1】家庭部門の用途別CO2排出割合

2.各事業の補助額

 こどもエコすまい支援事業は、リフォーム工事の場合、工事内容に応じて上限30万円/戸、世帯要件により最大60万円/戸を補助。
 先進的窓リノベ事業は、高性能な断熱窓への改修について、工事内容に応じて定額を補助(上限200万円)。
 給湯省エネ事業は、特にCO削減効果の高い高効率給湯器の設置に特化して支援。家庭用燃料電池に15万円、ヒートポンプ給湯機・ハイブリット給湯機に5万円を補助する。
 こどもエコすまい支援事業では、「開口部の断熱改修」「外壁、屋根・天井又は床の断熱改修」「エコ住宅設備の設置」のいずれかの工事が含まれていることが必須だが、先進的窓リノベ事業、給湯省エネ事業の交付決定を受けていれば、前述の必須工事を含んでいるものとして扱われる。
 補助額の手厚い先進的窓リノベ事業を活用して、よりグレードの高い断熱窓に改修すると同時に、こどもエコすまい支援事業を併用し、玄関ドアの交換や水回りの改修等のより快適なグレードアップリフォーム提案につなげることもできる。
 併用可能のメリットを存分に活かして、リフォーム受注の拡大を狙いたい。【図2参照】 

【図2】各事業を併用して、省エネリフォームを実施した場合の補助額のイメージ

3.早期の申請受付締切に要注意

 こどもエコすまい支援事業の前身とも言える「こどもみらい住宅支援事業」では、補助金申請額が早期に予算上限に達したため、交付申請受付等が急遽、締め切られた。
 その結果、申請が間に合わずに交付を見込んでいた金額を自社で負担することになった等、影響を受けた住宅事業者もいた。
 住宅省エネ2023キャンペーンの交付申請受付開始は23年3月31日で、受付期間は予算上限に達するまで(遅くとも同年12月31日まで)。トラブルや混乱を避けるためにも早目の申請は必須だ。

4.家計の味方としての省エネリフォーム

 一部の大手電力会社は、4月以降に向け、電気料金値上げの構えを見せる。実施されれば、家計への影響は避けられそうにない。
 住宅の断熱性能を高めることで、睡眠の質の向上や入浴事故のリスク低減といった健康面への好影響だけではなく、冷暖房の抑制で、光熱費の削減にも繋がる。
 今こそ、家計の味方としての省エネリフォームをアピールする時だ。(23年3月17日時点の情報に基づき更新。)

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